イザヤ47章

あなたは自分の悪を頼みの綱とし、「私を見ている者はいない」と言った。あなたの知恵と知識、これがあなたを誤らせた。あなたは心の中で言った。「私だけがいる。私のほかに誰もいない」と。(10)

 バビロンはアッシリアを滅ぼして世界を治めます。バビロンは国々を従わせ、また世界中の富を自分のものとします。バビロンが向かうところ敵なしで、国々を次々滅ぼし、自分の手中に収めていきます。そして、エルサレムもまた、バビロンによって滅ぼされ、廃墟とされます。ソロモンの時代から四百年エルサレムの中心にあった神殿は崩され、焼かれ、その宝はすべて持ち去られました。
 このように大きな権勢を握ったバビロンが滅びるとは誰も考えなかったことでしょう。バビロンの人々自身もそのように考えていました。しかし、神を恐れることなく、自らの知恵と知識に頼ったバビロンは滅びていきました。イザヤはまだアッスリヤが大きな力を持っている時代に、世界のすべてに権威を持っておられる主の言葉を語ります。謙虚になって、神を恐れていて生きることなしに繁栄が続くことはないのです。