イザヤ28章

それゆえ、主なる神はこう言われる。「見よ、私はシオンに一つの石を据える。これは試みを経た石、確かな基礎となる貴い隅の親石。信じる者は、慌てることはない。(16)

 エフライムとは北イスラエル王国のことです。北イスラエルを構成する十部族のうち、エフライム族が一番力を持っていたために、エフラムをもって、北王国を表すことがあったのです。しかし、エフライムは酔いどれのようによろめいて、倒れようとしていました。そしてその祭司や預言者たちも期待されていたような責任ある行動を取ろうとしていませんでした。
 そして、同時に南王国ユダもまたアッシリアと密かに密約を結び、そのゆえに自分たちはどんな災いからも守られ、安泰だと思っていました。しかし、イザヤは本当に頼るべき、確かな岩はアッシリアではないと知っています。南ユダ王国の民は主が遣わしてくださる尊い隅の親石に信頼すべきでした。そして、新約聖書の記者たちはこのイザヤの預言は、主イエスにおいて成就したと語ります。まさに主イエスこそが私たちが信じ、すがるべき確かな石なのです。