イザヤ19章

主はエジプトを打たれ、打ちながらも癒やされる。彼らが主に立ち帰ると、主は彼らの願いを聞き入れ、癒やされる。(22)

 イザヤが生きた時代、エジプトとアッシリアはイスラエルを挟むようにしていつも向き合い、対立していました。そして双方がイスラエルを自分の支配下に置こうとしました。エジプトは、かつてイスラエルが奴隷として仕えた国です。主はエジプトに災いを下し、イスラエルをその支配から救い出されました。しかし、同時に、神はエジプトのことを、イスラエルの民を飢饉の時に養い、守り、また、イスラエルが民族として大きく成長していくために大切な役割を果たした国として忘れることがないように、ともおっしゃいます。イスラエルの民はかつてエジプトで寄留の異国人であったのです。
 やがて世界はバビロン帝国によって塗り替えられていきます。聖書はバビロンの復興については語りません。しかし、エジプトとアッシリアについては、それらの国々が主を畏れ、礼拝する国となり、イスラエルと共に、主をあがめるようになると約束されたのでした。