イザヤ11章

エッサイの株から一つの芽が萌え出で、その根から若枝が育ち、その上に主の霊がとどまる。知恵と分別の霊、思慮と勇気の霊、主を知り、畏れる霊。(1~2)

 エッサイとはダビデの父親です。「エッサイの株から一つの芽」という言い方は、やがて主が遣わされようとしている救い主が、ダビデの末として生まれながら、ダビデ王朝とは一線を画す存在であることを表しています。この新しい若枝には主の霊がとどまっています。ただこの方は知恵に満ち、正しい判断力があるというだけでなく、勇気があり、また主との親しい交わり、正しい関係を持ち、そのことを喜びとしているのです。
 この方は、見えるところだけによって判断をすることなく、真実を見極め、弱い者たち、苦しむ者たちのために正しい裁きをしてくださいます。このお方の治める世界には永遠の平和があり、全き調和があります。
 そして、このお方のもとに世界中から残りの者たちが集まってきます。このお方がご自分の者たちをあがない、救ってくださったからです。そしてそれはユダヤ人たちだけではなく、まさに主を信じる者たちが世界中からこのお方のもとに帰ってくる状景を表してもいるのです。