コヘレトの言葉4章

一人より二人のほうが幸せだ。
共に労苦すれば、彼らには幸せな報いがある。
たとえ一人が倒れても
もう一人がその友を起こしてくれる。(9~10)

 ソロモンの人生ということを思うとき、父ダビデや母バテシェバ、父の代から仕えた預言者ナタンなどによって支えられてきました。ただ同時に、ソロモンが王位を確立し、また富と権力をほしいままにして行く中で、ソロモンのあまりにも突出した知恵と権威のゆえに、彼にもの言うことができる人はどんどん減っていったでしょうし、ソロモン自身、孤独を感じることが多かっただろうと思います。ダビデの若い日にはヨナタンという友人がいましたが、ソロモンには本当の意味での友人はいなかったかもしれないとも思います。
 ですから余計に、ソロモンは共に労苦する友の存在を慕い求めていたかもしれないと思います。どんな財産を持つにまさって、共に歩み、起こしたり、起こしてくれたりする、また共に困難に立ち向かっていけるような友を求めていきたいと思います。主は喜んで私たちに友を与えてくださいます。主は私たちが一人では弱いことを知っていてくださるからです。