箴言16章

怒りを遅くする人は勇士にまさり
自分の心を治める人は町を占領する者にまさる。(32)

 怒ること自身は罪ではありません。主イエスも怒り、憤られたことがあります。ただそれは自分が辱められたり、馬鹿にされたからではなく、異邦人や子どもや、立場の弱い人たちがおろそかにされていた時でした。ただ人のことだったら怒って良いということでもありません。私たちの正義感から出てくる義憤と言ったものも時に、本当に他者に対する愛の思いから出ているかどうか怪しいこともあるからです。
 爆発するような怒りについては私たちはよく気をつけなければなりません。この箴言では、怒りを遅くすること、自分の心をきちんと治めることを勧めています。怒りを遅くする人は勇士よりも強いですし、自分の心をきちんと治めることができる人は、町を占領するよりも大きな力を持っていると言えます。声の大きさや腕っ節の強さ、議論の巧みさと言ったものにまさって、自分の心をきちんと治め、主にあって冷静な心を与えていただきたいと思います。