箴言10章

正しき者の唇は多くの人を養うが
無知な者は浅はかなため死を招く。(21)

 口とか唇という言い方の中で、箴言の記者は私たちが口にする言葉を問題にしています。私たちはしばしば言葉で失敗します。口がすべって言わなくてもいいこと、言ってはいけないことを言ってしまい、人を傷つけたり、人間関係を壊してしまうようなこともしばしば起こります。そして、一度口に出してしまった言葉は、なかなか取り消すことはできません。
 ただ同時に、私たちは真実な言葉によって励まされたり慰められる経験もしばしばしています。愛と思いやりに満ちた言葉は、人を癒し、また立ち上がらせます。
 私たちは主の憐れみによって、そのような温かい言葉、人を生かす言葉を語る者にしていただきたいと思います。そして、そこでは、どのような言葉を語るべきかという表面的な知恵やアドバイスではなく、私たちの存在自体が問われています。主との正しい関係に裏付けられ、人を養い、生かす言葉を語る者にしていただきたいと思います。