詩編66編

神は私たちに命をお与えになる。
私たちの足をよろめかすことはない。(9)

 私たちは新しい一年を始めるにあたり。喜びをもって心から主を賛美したいと思います。この詩編の記者も、賛美しながら、「来て。神の業を見よ」と呼びかけます。そして彼はイスラエルの歴史の中で、主がしてくださった恐るべき業を思い起こします。ここで詩編の記者が思い起こしているのは、イスラエルの民がエジプトで奴隷であったところから救い出された出エジプトの出来事です。その時、主はイスラエルの民を超大国エジプトから導き出し、海の中に道を設けて、彼らを救い出されました。まさに、この「出エジプト」の出来事はイスラエル民族にとって、歴史の原点と言えます。そして、「出エジプト」は私たちにとっては、主がキリストによってもたらしてくださった罪からの解放と救いを指し示しているとも言えます。
 その後のイスラエルの歩みも楽なことばかりではなく、いろいろな試練の中も通りました。しかし、主はそのような中で、イスラエルを練りきよめ、広々としたよい地に導き入れてくださったのでした。主が命を与え、その足を守って民を支え、導かれたのです。