詩編52編

私は神の家に生い茂るオリーブの木のように
代々とこしえに神の慈しみに信頼します。(10)

 私たちの生きるこの世においては、自分の力や富を誇り、いつも悪をたくらみ、人をわなにかけることによって、人を欺き、そのような不正や悪のたくらみによってますます栄えているように見える人もいます。彼らは悪を愛し、平気で偽りを語ります。確かに一時的に、そういった人々が上手に立ち回り、多くの富と権力をほしいままにしているように思える時もあるでしょう。しかし、神はすべてをご存じで正しい裁きを行ってくださいます。ですからそのような人たちの繁栄はほんの一瞬のことにしか過ぎません。そのようにして得た富は、その人を救ってはくれません。
 この詩編の記者は、神の慈しみに信頼します。神の慈しみ、変わらない愛と真実は私たちを決して裏切ることはありません。オリーブの木は常緑樹です。一年中葉が青々して、命に満ちています。「神の家に生い茂るオリーブの木」、それは、まさに神に近くとどまることから来る命と豊かさを表しているのです。