詩編21編

王は主に信頼し
いと高き方の慈しみにより、揺らぐことはない。(8)

 イスラエルの周辺諸国においては王は自らの保持している武力の強大さを誇りました。馬や戦車などの戦力、その巧みな作戦能力、その多くの実戦経験などが王に自信を与えました。しかし、イスラエルにあってはそうではありません。イスラエルにおいては王は主の力、主の救いを頼りにしました。王が主に信頼する時に、イスラエルの国は安泰でした。
 「慈しみ」とは主の契約の愛を示す言葉です。主がその語られた言葉にどこまでも誠実であり、その約束に対して真実なお方であることを示す言葉なのです。主が変わらない愛と真実をもって支えてくださるがゆえに、国はゆるがないのです。
 私たちもそうです。私たちが自分の知恵や経験、自分の持っている能力、自分を助けてくれる協力者たち・・・そのようなこの世のものに信頼していると、裏切られることがあります。私たちは力に満ちておられる主に信頼して歩むのです。