詩編18編

主よ、わが力よ、私はあなたを慕う。(2)

 この詩編はサムエル記下二二章にもあるダビデの歌です。ダビデは少年時代に油を注がれて王として召されたのですが、彼が実際に王になるのはずっと後のことでした。そこまでのおそらく二十年という月日、主はダビデを訓練し、作っていかれたのです。そして彼が王になってからも、主は生涯、ダビデと共にいてダビデを作り上げられました。ダビデは多くの危険を通り、困難や危機を通りました。確かにダビデは連戦連勝、彼が戦った戦いの全てにおいて勝利していったとも言えるでしょう。しかし、同時に、ダビデは決して自分に酔ったり、自分を誇ったりすることはありませんでした。彼は勝利を与えてくださったのが主であることを知っていたのです。ですからダビデは主なる神のことを「わが力」と呼び、「生きておられる」、、「わが岩」「わが救い」とほめたたえ、主を賛美します。そしてダビデは心から主を愛し、主を慕うのです。そして主もまたそのようなダビデに真実をもって答え、その歩みを導き、彼を支え、勝利を与え続けられたのでした。