詩編14編

愚か者は心の中で言う
「神などいない」と。(1)

 私たちはいろいろな困難の中に置かれる時に、主に助けを求めて、叫び祈ります。そして、それはどんな宗教にも共通しているところなのだろうと思います。しかし、主に求めて真剣に祈ったにもかかわらず、自分の思い通りの結果が与えられないときには、私たちはその神にすがることをあきらめて、他のあてになりそうな神々を探そうとしたり、投げやりになって、「神などいない」と言ったりします。
 または、神に従うことを拒み、自分の思い通りに生きるために、「神などいない」と断言し、まるでそのことがとても先進的で知的であるかのように言う人もいるでしょう。しかし、「神などいない」と言って生きるのはとても愚かなことです。ただ人間は、そのような愚かで罪深い生き方をしてきたのです。それは人ごとではありません。私たちもまたそのような歩みの中にいました。
 しかし、主はそのような者たちに、神が確かにいるということを示し、救いをもたらしてくださるのです。