詩編1章

幸いな者・・・主の教えを喜びとし
その教えを昼も夜も唱える人。(1~2)

 この詩編一編は詩編全体の序章であり、全体の要約でもあります。詩編はいろいろな時代のいろいろな状況の中にあるいろいろな人たちの祈りや賛美が集められています。その作者の中には王もいれば、神殿で仕える人もいれば、神殿に旅をする人もいました。捕囚としてバビロンに連れて行かれて、そこで歌われた詩編もあります。そして、おそらくこの詩編の編集者が、その編纂作業の最後に、まとめのようにこの一編をここに置いたのです。
 この詩編は「幸いな者」という言葉で始まります。最初は「幸いな者」はこういうことはしない、という否定的な側面です。幸いな人は、罪の中に止まることをしません。そして肯定的・積極的な側面としては、主の教えに生きる人と言われます。主の教えを喜び、それをいつも唱える、口に出して繰り返す、そのような人は祝福をいただき、どんな時にも栄え、実を結ぶのです。この「主の教え」とは私たちにとっては聖書の御言葉のことです。私たちはいつも主の御言葉と共に歩むのです。