ヨブ33章

なぜ、あなたは神と争うのか
自分の言葉に神が一つも答えないからといって。(13)

 ヨブの友人たちは、ヨブが災いにあうのはヨブがそれだけ恐ろしい罪を犯したからだとヨブを断罪しました。彼らはヨブに悔い改めを勧め、そうすれば主は祝福を返してくださると語るのですが、彼らの中にあったのは、主は正しい者には祝福を与え、悪い者には災いを加えられるという単純な世界観でした。しかしながら現実には正しい者が苦しみ、悪い者が栄えるということがあります。ですから、災いにあって苦しむヨブに、それはあなたの罪のせいだと責めることは大きな過ちということになります。
 ただエリフは、罪のゆえに起こっている災いかどうかは分からないが、ヨブは自らに臨んでいる災いの中で、罪を犯していると語るのです。それは、ヨブが神と争い、神さま、あなたはおかしい、自分は不当な扱いを受けている、と言うかのようにして、神と争う姿勢になっていたからです。ヨブはそのような災いの中にあっても正しい神に信頼して歩むことを期待されていたのです。