エステル8章

「あなたがたはユダヤ人について、あなたがたがよいと思うように王の名によって書き、王の指輪で印を押すがよい。王の名によって書かれ、王の指輪で印を押された書面は、撤回することができないからである。」(8)

 クセルクセス王はつい先だって栄誉を与えたモルデカイがエステルのおじであることを知り、モルデカイをハマンに換えて、国を支え、王を助ける者として立てていきます。
 ハマンは死にました。モルデカイは栄誉を与えられました。しかもまだ問題は解決していません。ユダヤ人を皆殺しにする王の法令はまだ生きているのです。エステルは王の前で涙を流してユダヤ人を滅ぼす法令を取り除いてほしいと願います。しかし、王が一度出し、その指輪で印を押された法令は誰も取り消すことはできなかったのです。
 そこで、王はユダヤ人が滅ぼされることになっているその日に、ユダヤ人たちが集まって自衛し、自分たちに対して危害を加えようとする者たちを根絶やしにすることを許可する法律を新しく作ることを許したのでした。このようにして、ユダヤ人たちに危害を加えようとする法令が打ち消されたのです。