ネヘミヤ2章

私は天の神に祈り、王に言った。「もし王様が良しとされ、僕があなたの前に好意を得ますならば、私をユダに、先祖の墓のある町に遣わしてください。町を再建したいのです。」(4~5)

 ペルシアの王に仕える献酌官として、ネヘミヤは高いプロ意識をもって仕事をしていたものと思われます。献酌官の務めは王が気持ちよく食事をし、またお酒をたしなむことができりうようにサポートすることです。王様の話を聞くだけでなく、王様の心が楽しくなるように、気の利いた話もできないといけません。ネヘミヤは、プロの献酌官として、王の前で決して暗い顔をすることはありませんでした。ただ兄弟ハナニたちから聞いたエルサレムの話を聞いた時にネヘミヤの心の中に生まれた憂いは隠しきれなかったのです。
 王が心配してネヘミヤに声をかけた時、ネヘミヤは一瞬主に祈って、王にエルサレムに帰還して町を建て直すことをゆるしてほしいと願い出たのでした。その祈りは決して長く、言葉の多い祈りではなく、心の中で、瞬時になされた祈りだったと思います。しかし、王はネヘミヤの願いを許してくれたのでした。神の恵みの深い手があったからです。