ネヘミヤ1章

ああ、わが主よ、あなたの僕の祈りに、そしてあなたの名を畏れることを喜びとする僕たちの祈りに、どうか耳を傾けてください。(11)

 ネヘミヤはペルシア生まれのユダヤ人で、エズラとほぼ同時代の人です。ネヘミヤの時代、すでにエルサレムの神殿は再建されて七十年が経過していました。ネヘミヤは献酌官として王宮で仕えていました。彼はアルタクセルクセス王にとても信頼され、その地で生活していました。ただネヘミヤは自分の父祖の地であるエルサレムのことをいつも心に留めていました。
 そんなある日、ネヘミヤの兄弟ハナニと何人かの人たちがエルサレムからペルシアの都スサにやってきます。ネヘミヤは彼らからエルサレムの様子を聞きました。そこでネヘミヤが聞いたのは、エルサレムの城壁は百年以上前にバビロンによって崩され、焼かれた時からそのままで、その地に住むユダヤ人たちは大きな辱めの中にいるという報告でした。
 ネヘミヤはそのことを聞いた時、大きな嘆きをもって、断食しながら神の前に祈り、自分の思いを主の御前に持ち出したのでした。