歴代誌下8章

ソロモンは、ファラオの娘をダビデの町から、彼女のために建てた宮殿に移らせた。「私の妻はイスラエルの王ダビデの宮殿に住むべきではない。そこは主の箱が納められた聖なる所だ」と考えたからである。(11)

 ソロモンは神殿の建築に七年、そして王宮の建築に十三年の年月を費やします。ソロモンは大変優れた王であり、ソロモンの時代、イスラエルは非常に栄えましたので、多くの国々はソロモンのところに貢ぎ物を携えてきましたし、またソロモンと平和条約を結ぼうとしました。また、ソロモンに自分の娘を嫁がせ、姻戚関係を結ぼうとする王たちも多くいました。ソロモンがエジプト王ファラオの娘を王妃に迎えたのは、エジプトにとってもイスラエルにとってもとても大きな意味を持っていました。そしてソロモンはエジプトのファラオの娘のためにも大きな御殿を建てます。ただし、ソロモンはファラオの娘をエルサレムの宮殿に住まわせることはしませんでした。主の箱を納めた聖なる町にエジプトのファラオの娘とは言え、異邦人の妻を住まわせることに躊躇を感じたのでしょう。このようなところにもソロモンの良心を見るように思います。