歴代誌上20章

年が改まり、王たちが出陣する季節になった。ヨアブは軍勢を率いてアンモン人の地を荒らし、ラバに来てこれを包囲した。この時ダビデはエルサレムにとどまっていた。ヨアブはラバを討ち、破壊した。(1)

 ラバ攻撃の物語は、サムエル下十一~十二章にも記されています。ラバは、イスラエルの東側にあったアンモン人の町です。そしてイスラエルはこの戦いにも大勝利をおさめます。ただこの時のラバ攻略は、イスラエルの歴史の中ではとてもほろ苦い記憶ともなりました。このところで「この時ダビデはエルサレムにとどまっていた」とあります。サムエル記下の方ではこのラバ攻略時に、ダビデはウリヤの妻バテシバと関係を持ち、ウリヤを殺してしまうという大きな罪を犯したことが記録されています。
 しかし、最終的にラバを征服することができたのは、ダビデが悔い改めて主の前に立ったこと、ダビデに優秀な家来たちがいたためであり、ただ主のあわれみでした。
 歴代誌においてはバテシバとの一件については語られません。すでにサムエル記が書かれてその時のことは広く知られていたからでしょう。しかし、この時のことを思い起こす度に、イスラエルの人々は主のあわれみをも深く心にとめたのです。