列王記下14章

彼は主の目に適う正しいことを行ったが、父祖ダビデほどではなかった。彼はすべて父ヨアシュが行ったように事を行った。(3)

 南王国ユダにおいてはヨアシュ王が家臣たちによって殺害された後、その子アマツヤが王位を継いでいきました。聖書は「彼は主の目に適う正しいことを行った」と言います。ただ、その後に書かれていることが気になります。「が、父祖ダビデほどではなかった」。アマツヤだけに責任を負わせるのは酷でしょう。「彼はすべて父ヨアシュが行ったように事を行った」のですから。ダビデが特別だったとも言えます。ただ、同時に私たちは主がアマツヤに対してさらに高い期待を持っておられたことも思います。
 アマツヤは南方に住むエドム人との戦いで大勝利をおさめます。しかし、アマツヤは気が大きくなって北王国イスラエルとも戦おうとして、敗れ、逃げ帰りました。アマツヤは結局、謀反が起こって殺されてしまいます。ダビデが、油注がれた王に対する恐れを最後まで失わなかったことを思うとき、南ユダ王国の姿勢も崩れてしまっていたことを思わずにはいられません。