列王記下10章

しかしイエフは、心を尽くしてイスラエルの神、主の律法に従って歩もうと努めず、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪から離れなかった。(31)

 エリシャに与えられた神の言葉によって北王国イスラエルの王として立てられたイエフは忠実に自分に託された働きを進めていきます。彼はアハブの後を継いだヨラムを討ち、またアハブの妻イゼベルを攻め討ち、アハブの子七十人、アハブに属する者たちを滅ぼしました。そして、バアルの祭司・預言者を殺し、またバアルの神殿を徹底的に破壊しました。
 主はイエフに対して、「あなたは私の目に適う正しいことをよく成し遂げた」と語り、彼の子孫が四代までイスラエルの王位につくと約束されました。しかし同時にイエフは「ヤロブアムの罪から離れなかった」と聖書は語ります。ヤロブアムが作った金の子牛を拝むという偶像礼拝です。ヤロブアムのしたことが後々まで北王国の人々を惑わしていくということを思うときに、一人の指導者の過ちがどんなに大きな災いをその子孫に残したかということを思わずにはいられません。