列王記下3章

『あなたがたは風も見ず、雨も見ない。それなのに、この涸れ谷には水が溢れ、あなたがたも、家畜も、獣もそれを飲む。』これは主の目にはたやすいことである。主はモアブをあなたがたの手に渡される。(17~18)

 アハブ王の死後、北王国イスラエルはアハブの子ヨラムが王となります。ちょうどそのタイミングで、アハブ王の時代には北王国に貢ぎ物をおさめていたモアブの王がイスラエルに背きます。イスラエルの王ヨラムは、南王国のヨシャファト王と、エドムの王に呼びかけて、モアブに対して戦いを挑んだのでした。ヨシャファトは神を恐れる正しい王でしたが、アハブの家と姻戚関係にあったこともあって、度々北王国の危機に巻き込まれることになります。連合軍は水がないためにとても大きな困難の中に置かれていました。
 ヨシャファトは、ここで主の言葉をと求めます。呼び出されたのはエリヤの後継者であったエリシャでした。エリシャは主の言葉を告げます。全く乾ききった地に水があふれ、その地は水でいっぱいになるというのです。とても信じられないようなことだったでしょう。しかしそれも、主の目にはたやすいことでした。