列王記上21章

「アハブが私の前にへりくだったのを見たか。彼が私の前にへりくだったので、その生きている間は災いを下さない。」(29)

 サマリヤのアハブの宮殿の隣りにナボテという人がぶどう畑を持っていました。しかしアハブはその土地が欲しくてたまりません。アハブはナボテに彼のぶどう畑を譲ってほしいと頼みます。もちろん無償ではありません。他の畑と交換か、十分な価で買い取りたいとの提案でした。しかしナボテは王の申し出を断ります。その土地は先祖から受け継いだ土地であり、先祖が神から譲り受けた土地だったからです。アハブの妻イゼベルは策略を巡らし、ナボテを殺して、その土地を奪い取ります。
 主はエリヤを遣わして、アハブとイゼベルの罪を指摘し、裁きを告げられました。しかし、その時、アハブは衣を引き裂き、断食して、主の御前にへりくだったのでした。主はそんなアハブの姿を見ておられました。アハブのしたことを思うときに到底赦されるはずがない、赦されるべきではないと思います。しかし、主はどこまでもあわれみ深いお方でした。そして主のあわれみは私たちにも注がれています。