列王記上4章

ナタンの子アザルヤは知事の監督。ナタンの子ザブドは祭司で王の相談役。(5)

 ソロモンはイスラエルの王でした。けれども、ソロモンは一人で何もかもすることはできません。その意味で、適材適所で、人を選び、立て、仕事を委ねていくことも、王としてのとても大切な務めです。そしてソロモンの王国が確立していくことの中で、ソロモンが神から与えられた知恵を用いてそのことをしていったことは確かなことです。まさに良い形でのチームワークを作っていくというのは知恵のいることだからです。
 これらの役職の中で、祭司が最初に挙げられているのはソロモンの王国の性格をよく表しているように思います。軍の司令官よりもアザルヤの方が先に名前を呼ばれるのです。ナタンの子たちも大切な役割を担うことになります。彼らの父ナタンは、ソロモンの父ダビデに対しても真っ直ぐにものを言える人でした。十二人の知事たちは、王のための食糧の調達にも責任を負っていました。王やその家族、側近たちの口に入るものを用意するのです。そこにも王の信頼がありました。そして彼らもまた王の信頼に応えていったことでしょう。