サムエル記下4章

ダビデは、ベエロト人リモンの子レカブとその兄弟バアナに言った。「私の命をあらゆる苦難から救い出してくださった主は生きておられる。(9)

 将軍アブネルの死は、サウルの子イシュ・ボシェトに大きなショックを与えます。そして人々の心はますますイシュ・ボシェトから離れていきました。イシュ・ボシェトにはバアナとレカブという略奪隊の長がいました。しかし、彼らは主君イシュ・ボシェトが昼寝をしている時に近づいて彼を殺害し、その首をもってダビデの下に来たのでした。彼らはダビデが自分たちを喜んで受け入れ、厚遇するだろうと思ったのでしょう。しかし、ダビデとしては、自分の主人をそのような形で裏切る家臣など信用できません。ダビデは彼らを捕らえて処刑します。
 ダビデは多くの苦難を通ってきました。そしてサウルの子、イシュ・ボシェトの死は確かに自分の立場にも大きな変化をもたらすことでしょう。しかし、ダビデは誰かがそのことをしてくれなくても、自分が大きな苦難の中を通って来た時に、自分をそのような中にあっても守り救ってくださった主に信頼していたのです。