サムエル記下3章

兵は皆これを知って、良いことだと判断した。王のしたことはすべて、兵士全員の目に良いことと映った。すべての兵と、イスラエルのすべての人々は・・・アブネルの殺害は王の意図によるものではなかったと知った。(36~37)

 ダビデとサウルの家との戦いが続いていく中で、サウル家の中では将軍アブネルがとても大きな力を持つようになります。あるとき、イシュ・ボシェト王がアブネルに注意をしたところが、アブネルはそのことに憤慨し、ダビデの下に全イスラエルをまとめようと心を決めます。アブネルはイスラエル全土に言葉を送り、また、ダビデの下に直接やって来て、協力を申し出ます。
 しかし、アブネルはヨアブの弟アサエルを殺していましたので、ヨアブはアブネルを信用できません。またアブネルに復讐したいと思っています。そこで、ダビデの下から帰って行ったアブネルを追って、彼を殺害してしまったのでした。
 ダビデはアブネルがヨアブに殺されたことを聞いた時、アブネルを丁重に葬り、その死を悲しみました。そのようなダビデの姿は、バラバラになりかねなかったイスラエルの民の心を一つにしていったのでした。