サムエル記下2章

その後ダビデは主に尋ねた。「どこかユダの町に上って行くべきでしょうか。」主は答えた。「上って行きなさい。」ダビデは言った。「どこに上って行けばよいでしょうか。」主は答えた。「ヘブロンへ。」（１）

　サウルが死んだ時、ダビデはペリシテ人の地を離れ、イスラエルに戻ります。この時、ダビデは何度も主に問いながら自分の進むべき道を確認していきます。私たちも自らの生涯の節目節目で、主に問い、導きを求めて行くことはとても大切なことです。
　ダビデはまず自分が属していたユダ族の王となります。イスラエルの残りの十一部族はこの時点ではまだサウル王の息子イシュ・ボシェトを王としていました。イシュ・ボシェトが力があったと言うよりも、彼を支えた将軍アブネルの力が大きかったものと考えられます。
　ダビデはヤベシュ・ギレアドの人たちが主君サウルを大切にし、その遺骸を取り戻して丁重に葬ったことを聞いて、ヤベシュの人々に感謝の気持ちを伝え、主の祝福の言葉を伝えました。
　サウルの家とダビデとの間にはなお戦いが続きましたが、ダビデは確実に人々の心をつかんでいったのでした。