サムエル記上25章

どうか、仕え女の背きの罪をお赦しください。主は必ずご主人様のために確固とした家を興してくださいます。ご主人様は主の戦いを戦っておられるのですから、生涯、あなたに災いが降りかかることはありません。(28)

 ダビデがサウル王の手から逃れていた時、カルメルにいたナバルという裕福な男の羊の群れを守っていたことがありました。ダビデはそのようにして、ナバルから特別な時には自分と共にいる一群の人々の糧を得たいと考えたのでしょう。ちょうど羊の毛を刈り取る季節になった時、ダビデはナバルのもとに人を遣わして、その豊かな収獲の祝いに自分たちもあずかり、その分け前をいくらかでも受けようとしました。しかし、ナバルはダビデが自分の羊の群れに対してどんなに親切であったかを全く知らず、ダビデが遣わした使者を追い返してしまいます。ナバルは頑固で粗野な人物だったのです。ダビデは怒って、ナバルの家に襲いかかろうとします。
 夫のしたことを後で知ったナバルの妻アビガイルは急いで食糧を整え、ダビデの前に出て、夫の失礼を自分の過ちのようにお詫びしたのでした。ナバルは主に撃たれて死んでしまい、アビガイルはダビデの妻となりました。