ルツ記3章

ルツは、「おっしゃることはみな、そのとおりにいたします」と言って、麦打ち場に下りて行き、すべてしゅうとめが命じたとおりにした。(5~6)

 ナオミはさらに積極的な一手を打ちます。それは近親者であり、自分たちをあがなう責任のある立場にあるボアズに、自分たちを救って欲しいと積極的に求めるということでした。それは自分たちが畑や家を売らなくて済むように犠牲を払って自分たちを買い取ってほしいというだけでなく、エリメレクの息子たちが子がないまま死んでしまったことによってまさに途絶えようとしているエリメレクの家をマフロンの嫁であるルツをめとることによって再興してほしいということでもありました。
 ナオミが言ったのは、刈り入れの日の夜、麦打ち場で上着を掛け布団代わりのようにして寝ているボアズの衣の裾をめくってそこに寝るということでした。それは「あなたの庇護の下に私を置いてください」という求めを意味する行為でもありました。ルツは姑ナオミの言う通りにしました。ボアズの誠実さを知っているからこそできたことでもあります。ルツの生涯が大きく動こうとしていました。