ルツ記1章

「あなたを見捨て、あなたに背を向けて帰るなど、そんなひどいことをさせないでください。あなたが行かれる所に私は行き、あなたがとどまる所に私はとどまります。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。」(16)

 このルツ記は後にイスラエルの偉大な王となるダビデの先祖の物語です。ユダのベツレヘムにエリメレクという人がいました。妻はナオミ、息子はマフロンとキルヨンでした。国に飢饉が起こったとき、エリメレク一家はヨルダン川の東側、モアブの野に寄留します。それは異邦人の地であり、異教の地でした。ところがそこでエリメレクは死んでしまいます。親子三人が残されました。さて息子たちはその地でモアブの女性と結婚します。マフロンの嫁はルツ、キルヨンの嫁はオルパです。しかし、息子たちもその地で相次いで死んでしまいました。悲しみのどん底で、ナオミは故郷に帰る決断をします。そして、嫁たちには実家に帰るように勧めます。
 しかし、ルツは姑のナオミを離れないで、一緒にベツレヘムに行くと言いました。ルツは大胆にも「あなたの民は私の民、あなたの神は私の神」と告白しました。ナオミと共に生きる中で、彼女の中に新しい信仰が生まれていたのです。