士師記16章

女は言った。「サムソン、ペリシテ人が襲って来ました。」サムソンは眠りから目を覚まし、「いつものように出て行き、暴れて来よう」と言った。彼は、主が自分から離れたことを知らなかったのである。(20)

 サムソンはその後も、ペリシテの町ガザの遊女を愛し、また、ソレクの谷の女性デリラを愛しました。ペリシテの領主たちはデリラを買収して、サムソンの力の秘密を探らせます。デリラはペリシテ人の領主たちからそれぞれ銀千百シェケルを受け取りました。ペリシテは五つの町から成っていたとされますので(サムエル上六4)、デリラは非常に多くの報酬を得たことになります。
 さてサムソンは最初は自分の力の秘密を明かすことはしませんでしたが、毎日「それでもあなたは私を愛しているのか」とデリラに迫られ続ける中で、ついに自分の力の秘密を明かしてしまいます。
 サムソンは自分の髪の毛がそり落とされてしまったのを知りませんでした。そして、いつものように一暴れしようとしたのですが、もうすでに主はサムソンから離れておられました。一番の悲劇は、サムソンがそのことを知らなかったということです。主に背き続け、主が共におられないということにも気づいていないとは本当に悲しいことです。