士師記15章

彼は非常に喉が渇いたので、主に叫んだ。「あなたは、この僕の手で、この大いなる救いをお与えになりました。しかし今、私は喉が渇いて死にそうで、無割礼の者たちの手に落ちようとしています。」(20)

 やりたい放題で、自分たちに多くの損害を与えるサムソンに対してペリシテ人たちも黙って見ていることはできません。イスラエルの人々はペリシテ人に逆らうことができずに、サムソンを縛ってペリシテ人に引き渡します。ペリシテ人たちがサムソンに襲いかかろうと近づいてきた時、「主の霊が激しく降り」、サムソンは自分を縛りつけていた丈夫な縄をいとも簡単に引きちぎってしまいます。しかし、サムソンには何の武器もありません。けれども、サムソンはそこに落ちていたろばの顎骨を拾うと、その顎骨で千人を討ち倒したのでした。サムソンがすぐれていたのでも、ろばの顎骨がすばらしかったのでもありません。主がサムソンに力をくださったのです。
 勝利の後、サムソンは厳しい喉の渇きのゆえに死にそうになります。しかし、主は窪地を裂いて、サムソンに水を与えてくださいました。サムソンは自分がどんなに弱いものであるかということ、主が彼の力の源であることを忘れてはならなかったのです。