申命記1章

おののいてはならない。恐れてはならない。あなたがたの神、主があなたがたの前を歩まれる。その方が、エジプトであなたがたの目の前で行ったように、あなたがたのために戦われる。(29~30)

 今日から「申命記」になります。「申」という言葉には「再び」という意味があります。この申命記はイスラエルを導き出し荒野を四十年間率いてきたモーセが、いよいよ約束の地に入って行こうとしているイスラエルの民に語ったいわば告別説教です。モーセは約束の地に入って行くことはできません。しかし、その地に入って行こうとする民に荒野での四十年間を振り返りながら、主の言葉を語ったのです。
 四十年前、カデシュ・バルネアから遣わされた12人の偵察隊は、その地が良い地であることを認めながらも、その地の民を恐れて主の命に背き、進んで行くことを拒みました。モーセもヨシュアやカレブと共に、主が自分たちのために戦ってくださることを語ったのですが、彼らは主を信じることをしませんでした。そのためにイスラエルの民は四十年間荒野を歩むことになったのです。 その時に成人していた人たちのうち約束の地に入ることができたのはヨシュアとカレブだけでした。