出エジプト記15章

まことに私は主、あなたを癒やす者である。(26)

 エジプトが後ろから追ってきて絶対絶命という中で、イスラエルの民は恐れ、また神に対してつぶやきました。しかし、神の力強い御手の業を見て、民は心から主をあがめ、賛美します。神がどんなに力があるか、またどんなに真実でいつくしみに富んだお方であるかを心から歌いました。
 ただ一行がシュルの荒れ野に入り、三日間飲み水がない、という中で、民はモーセにつぶやいたのでした。彼らはあの大ピンチで自分たちを救ってくださった神のわざを見ていたのに、その神が自分たちをこの荒れ野で渇きによって全滅させられることはない、必ず救ってくださる・・・とは思えなかったのです。
 主はモーセの叫びに答えて、一本の木を示されました。モーセがその木を苦い水に投げ込むと、水は甘くなり、飲めるようになったのでした。この一本の木は、新約の十字架の象徴だとも言います。主は、ご自身を「私は主、あなたを癒す者」とおっしゃいました。主は私たちの心も体も魂も、救い、癒し、健やかに守ることがおできになるのです。