創世記29章

ヤコブはラバンに言った。「あなたは何ということをしたのですか。私があなたのところで働いたのは、ラケルのためではありませんか。なぜ私をだましたのですか。」（25）

　神と出会ったヤコブでしたが、主はヤコブを導いてラバンの家にたどり着かせてくださいました。井戸のところで、羊を飼っていた従姉妹のラケルと出会ったことは、主がその旅路を祝福し、守っていてくださることをヤコブに確信させてくれたはずです。
　そしてヤコブは一目惚れのようにしてラケルを恋い慕い、ラケルと結婚するために、伯父ラバンの家で七年間働くことになりました。聖書はその七年間について、「彼女を愛していたので、それはほんの数日のように思われた」と言います。
　そしてついに婚礼の日が来て、一夜が過ぎ、横に寝ている女性をよく見ると、それはラケルではなく、姉のレアでした。ヤコブはラバンに「私をだました」と詰め寄ります。しかし、まさにそれはヤコブが父イサクや兄エサウにしてきたことでした。ヤコブはだまされる痛みを伯父ラバンの家でいやというほど経験することになります。しかし同時に主はヤコブを祝福しておられました。彼には次々に子どもが与えられたのでした。