創世記9章

私は雲の中に私の虹を置いた。これが私と地との契約のしるしとなる。(13)

 神はノアのささげものを心から喜び、ノアを祝福して、ノアとの間に契約を結ばれます。「契約」というのは聖書の中のとても大切なメッセージです。それは神と人との間に結ばれた特別な約束です。ここでの契約は、もう二度と洪水が地を覆い、滅ぼすことはないという約束です。そして、神はその契約のしるしとして雲の中に虹を置かれました。雨が降ると雲が出ます。そして、人はまた不安になるかもしれません。またあの時のような大洪水が襲ってくるかもしれない・・・。でも雲が出る時、そこに虹が出てくる。そして、神はノアとの間に結ばれた契約を思い起こされる。人もまた、神が思い起こして下さるということを知るのです。
 九章には洪水後のノアにまつわる一つのエピソードが記されています。神によって、「正しく、かつ、全き人」とされていたノアのいわば失態とも言えます。しかし、セムとヤフェトは父の失態を覆ったのでした。失敗をしない人はいません。それをあげつらうのではなく、覆う者でありたいと思います。