創世記5章

エノクはメトシェラをもうけた後、三百年、神と共に歩み、息子、娘をもうけた。(22)

 アダムたちはアベルを失い、またカインも追放されて大きな悲しみの中にあったことでしょう。しかし、そんんな彼らにまた子どもが与えられます。セトです。聖書は、セトの出産に関して、「自分の姿や形に似た男の子をもうけ」と言います。最初、人間が造られた時には、神のかたちに、神に似た者として造られました。しかし、罪を犯した彼らは、自分たちに似た子をもうけます。アダムとエバは、その罪深さも子どもたちに手渡していくことになりました。
 さて、アダムから七代目にあたるのがエノクでした。エノクが六五歳の時にメトシェラが生まれます。そして、このメトシェラの誕生はエノクにとって大きな転機になりました。彼はこの後、三百年神と共に歩んだのでした。私たちの歩みにも転機になるような出来事があるでしょう。けれども大切なことは、そこからの歩みが続いていくということです。神はエノクを死を経ずして、神のもとへと引き上げられたのでした。