ユダ1~4

わたしたちが共にあずかっている救について、あなたがたに書きおくりたいと心から願っていたので、聖徒たちによって、ひとたび伝えられた信仰のために戦うことを勧めるように、手紙をおくる必要を感じるに至った。(3)

 この短い手紙の作者は「ヤコブの兄弟であるユダ」です。ヤコブの手紙を書いたヤコブの弟にあたる人物で、主イエスの弟の一人です。このユダもまた最初は他の家族と同じように、自分の兄でもあったイエスをキリストと受け入れることが難しかったのですが、十字架・復活を通して、主イエスを救い主として受け入れ、教会の最初の時から群れに加わっていたものと思われます。そして、後に彼は教会のリーダーの一人になりました。
 彼はここで、「ひとたび伝えられた信仰」にしっかり立つようにと、読み手たちを励まします。この信仰に立ち続けることはある意味、戦いでもありました。イエス・キリストを否定し、恵みを放縦な生活に変えてしまうような人たちがいたからです。私たちが救われるのは私たちの努力や修養によることではありません。ただ主の恵みによることです。ただ恵みに生きるということは、自分の好きなように生きるということはないのです。