Ⅰペテロ1:1~12

神は・・・わたしたちを新たに生れさせて生ける望みをいだかせ、あなたがたのために天にたくわえてある、朽ちず汚れず、しぼむことのない資産を受け継ぐ者として下さったのである。(3~4)

 この手紙は十二弟子のひとりのペテロが今でいうトルコにあった諸教会のキリスト者たちに書き送った手紙です。もともとはパウロやバルナバの宣教によって生まれていった教会が多かったと思いますが、信仰をもった人たちがまた周辺の町々に福音を伝えてさらに信じる者たちが増えていたことでしょう。ただ、ペテロがこの手紙を書いた時代には、信じる者たちの中にはいろいろな困難や迫害・試練がありました。ペテロはまさにこの手紙を通して苦難の中にある教会を励ましています。
 教会にとって何よりの励ましは、主イエスの救いをいただいているということです。そして信じる者たちは目で主イエスを見たことがなかったとしても、主を愛し、その豊かな交わりの中に生かされていました。そしてその主イエスによって「生ける望み」を与えられ、天にたくわえられている豊かな資産を受け継ぐものとされているという喜びの中に生かされていたのです。