ヤコブ2:1~13

愛する兄弟たちよ。よく聞きなさい。神は、この世の貧しい人たちを選んで信仰に富ませ、神を愛する者たちに約束された御国の相続者とされたではないか。(5)

 ヤコブは私たちの信仰の歩みにおいて人を分け隔てすることがあってはならないと語ります。ヤコブがこのように語っているのは、ヤコブの時代の教会にもこのような話というのは時々耳に聞こえる話だったからだろうと思います。また、ヤコブはキリスト者であっても、教会の中でさえ人を差別することが起こりかねない危うさを感じていたのでしょう。
 その人が若いか年配か、男性か女性か、外見や社会的地位、元気かそうでないか、お金持ちか貧しいか・・・と言った外から観察できるもので私たちは人を理解し、見定めようとします。そしてとても少ないいくつかの条件の中で人を理解し、自分の理解の中で人も世界も見ようとするのです。しかし、その人がどうであっても、そこに主が置いてくださっている尊い存在として愛して生きることが大切です。私たちが見下げたり、切り捨てるその人に、神は豊かな信仰の賜物を与え、御国を共に受け継ぐ者として選んでおられるからです。神がごらんになるように人を見、人を愛する者でありたいと思います。