ヤコブ1:1~4

あなたがたが、いろいろな試錬に会った場合、それをむしろ非常に喜ばしいことと思いなさい。あなたがたの知っているとおり、信仰がためされることによって、忍耐が生み出されるからである。(2~3)

 この手紙を書いたヤコブは、主イエスの弟のヤコブです。主イエスが地上で宣教にあたられた時には、主イエスのことをなかなか理解できませんでしたが、聖霊を待ち望んで弟子たちが集まって祈っていた時には、母マリヤや他の兄弟たちと共にその輪の中にいました。教会がスタートした時、弟子たちの中でリーダーシップをとったのは使徒ペテロでしたが、福音が世界に広がって行くにつれて、ユダヤ人キリスト者たちの集まるエルサレム教会の指導的な役割を担うようになります。
 まず、ここでヤコブは、試練に会う時にはそれを非常に喜ばしいことと思うようにと言います。実際には、試練に会うと、私たちは悲しくなります。つらくなります。しかし試練の中で信仰がためされ、忍耐が生み出され、その忍耐力を働かせることによって、私たちは人としても成長していくことができるのです。もちろん、試練の中に飛び込む必要はありませんし、それをこちらから求める必要はありません。ただ試練もまた愛の神のみ手の中にあることを覚えたいと思います。