ヘブル8:1~13

ところがキリストは、はるかにすぐれた務を得られたのである。それは、さらにまさった約束に基いて立てられた、さらにまさった契約の仲保者となられたことによる。(6)

 モーセの時代、神は彼に神を礼拝する場所として聖所を建てるようにと命じ、また聖所で仕え、礼拝を導くものとして祭司、レビ人たちを選び、聖別し、その中でも特に、至聖所で仕える祭司として大祭司を立てられました。それらの幕屋の建設や祭司たちの働きはすべて、モーセが山の上で示された型どおりでなければなりませんでした。
 しかし、その幕屋はあくまでも天にある聖所のひな型であり影でした。天にある聖所こそが本体だったのです。そして主イエスは律法によって立てられた「初めの契約」ではなく、約束に基づいて立てられたさらにまさった契約、新しい契約の仲保者となられました。ここでヘブル書の記者はエレミヤ三一章31節以下を引用し、主イエスによってもたらされる罪のゆるしの契約を指し示します。律法はもはや外側から私たちを縛り、私たちの罪を指摘するのではなく、私たちの思いと心のうちに書き込まれて、主との交わりの中に私たちを生かすのです。