パウロはテモテに対して、「わたしの子よ」と呼びかけ、「強くなりなさい」と励まします。しかし、それは自分の奮闘努力によるのではありません。「キリスト・イエスにある恵みによって」というのが鍵です。
パウロはただテモテがよい教師になってほしいと願っているだけではありません。テモテが教師を育て、またテモテによって育てられた教師たちがまた続く人たちを育ていることを願っているのです。
そしてパウロは再び「わたしと苦しみを共にしてほしい」と語ります。信仰の歩みには「労苦」が伴うこともあります。ただそれは信仰の世界だけではありません。兵隊であっても、スポーツの選手であっても、または農夫であっても同じです。労苦を避けていたら、上官を喜ばせることはできませんし、栄冠を得ることはできませんし、生産物の分配にあずかることはできないでしょう。主をお喜ばせし、栄冠を得て、多くの収獲を得たいと思ったら、それにふさわしい生き方があるのです。