Ⅱテモテ1:1~14

わたしの按手によって内にいただいた神の賜物を、再び燃えたたせなさい。というのは、神がわたしたちに下さったのは、臆する霊ではなく、力と愛と慎みとの霊なのである。(6~7)

 このテモテヘの第二の手紙は聖書の中にあるパウロの手紙の中で最後のものであり、パウロがローマの獄中で書いたものです。エペソ、ピリピ、コロサイの各書もパウロの獄中書簡なのですが、これらの書簡を書いた後、パウロは一度釈放されて再び宣教にあたったとされています。その後、殉教を前にして囚われの身の中から愛する弟子のテモテに書いたのがこの手紙です。
 パウロは祈りのたびにテモテのことを思い起こし、神に感謝しています。ただ同時に、パウロはテモテのことをとても心配しています。パウロはテモテの頭に手を置いて、按手の祈りをして彼を教会の働き人として立てました。そして神は聖霊によってテモテに豊かな賜物を与えてくださいました。しかしパウロはテモテの中に臆病なところを見、また福音のために苦しむことを恥ずかしく思うような気持ちが出てきているのではないかと心配しています。だからパウロはテモテに「再び燃え立たせなさい」と語るのです。