ピリピ2:1~5

どうか同じ思いとなり、同じ愛の心を持ち、心を合わせ、一つ思いになって、わたしの喜びを満たしてほしい。(2)

 この世にあって、同じ思い、同じ心で一つになって歩むということは決して当たり前のことではありません。もしいろいろな困難や苦しみの中にあって、ピリピ教会の人たちが、一つの霊、一つの心、一つの思いで、力を合わせて歩んでいたら、そのこと自体が大きな証しになることでしょう。
 ただパウロはそのことが決してやさしいことではないことを知っています。ですからパウロは懇願するようにピリピ教会の人々に語ります。私たちはなぜ一致するのが難しいのでしょうか。私たちのうちにある虚栄心や高ぶりがそのことを妨げるのです。私たちはとかく自分のことしか考えません。また自分のことを第一に考えます。自分が上に立って、人々を動かすことを願うような欲望が教会の交わりの中でも出てくることがあります。ですからパウロは「へりくだった心をもって互いに人を自分よりすぐれた者と思いなさい」と語ります。キリストの中にあった謙遜が教会を支配することを願うのです。