エペソ6:1~4

子たる者よ。主にあって両親に従いなさい。父たる者よ。子供をおこらせないで、主の薫陶と訓戒とによって、彼らを育てなさい。 (1、4)

 次にパウロは親子のことについて書きます。そして、まず子どもに対しては「主にあって両親に従いなさい」と語ります。もちろん、子どもを虐待したり、罪を犯すことを強要するような親に盲目的に従うようにと言われているのではありません。このことは、十戒の「あなたの父と母とを敬え」という戒めからきています。主によって贖い出された聖なる民は、神を愛し、また神から権威を与えられ、愛をもって正しく育てるようにと子どもを託されている者としての親を敬い、親に聞き従うことを期待されています。それが主の民として神の国で生きるために求められていることなのです。
 ただ、もちろん、子どもに求められている以上に、親に対しては大きな責任が問われています。子どもをただ頭ごなしに怒鳴りつけて従わせるのではなく、主の薫陶と訓戒をもって、愛と忍耐の中で子どもを育てることが大切です。その意味でも親も神の助けなしにこのことはできないでしょう。