このエペソ、ピリピ、コロサイという三つの手紙はパウロの獄中書簡で、パウロはローマの獄中からこれらの手紙を書いています。エペソはパウロが3回目の伝道旅行で二年以上とどまって福音を伝え、教会を建て上げた町でした。エペソはアジア州の中心的な町でしたから、パウロがその町で宣教にあたっている間に、アジア州の人たちは皆、福音に触れたとも言われます。
さてこのエペソの町の信徒たちに宛てた手紙の中で、パウロはまず三位一体の神をほめたたえることから始めます。最初に上げられているのは父なる神です。父なる神は私たちを祝福し、選んでくださいました。私たちを御前にきよく傷のない者とするためです。そして、このところでパウロはその神の選びは、「天地の造られる前から」と言います。私たちが生まれる前からどころではありません。主は創造の始めから私たちをそのご計画の中に置き、知っていてくださったのです。