Ⅱコリント10:1~6

わたしたちは、肉にあって歩いてはいるが、肉に従って戦っているのではない。わたしたちの戦いの武器は、肉のものではなく、神のためには要塞をも破壊するほどの力あるものである。(3~4)

 十章以降、パウロの語調がまた厳しくなっています。学者によっては十章以降は別の手紙ではないかというほどです。ただ、悔い改めたとはいえ、なお、パウロをいろいろな形で批判する人たちがいたのでしょう。パウロについても「面と向かってはおとなしいが、離れていると気が強くなる」と悪口を言い、パウロは肉に従って生きていると批判する人がいたのだと思います。
 しかしパウロは言います。確かに私たちはこの地上にあっては肉にあって歩んでいる。肉の制約の中にあることは否めないでしょう。しかし、私たちは肉に従っているのではありません。私たちは肉によって戦っているのではありません。私たちは比べものにならないほど大きな力を与えられています。その力はまさに神にためには要塞をも破壊するほどのものです。どんな議論も障害物も打ち砕き、キリストへの服従に導いていく力を私たちは与えられているのです。