Ⅱコリント8:1~15

あなたがたは、わたしたちの主イエス・キリストの恵みを知っている。すなわち、主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられた。それは、あなたがたが、彼の貧しさによって富む者になるためである。(9)

 パウロはこの手紙を第三次伝道旅行の途中、マケドニヤで書いています。そして、この旅行の目的の一つは、異邦人教会で献金を集めて、エルサレムの貧しい兄弟姉妹たちのために届けるということでした。パウロはそのようなことを通して、異邦人教会とユダヤ人教会の中に愛の交わりと一致をもたらしたいと願っていたのです。
 そしてマケドニヤ地方の教会の兄弟姉妹たちはパウロの呼びかけに応えて、自ら進んで豊かなささげものをささげていました。それは彼らが裕福だったからではありません。彼らは「極度の貧しさ」の中から喜んで献げたのです。それは彼ら自身の献身の表れでもありました。
 パウロはすでにコリント教会に対しても、テトスを通してこの献金の呼びかけをしていました。そしてそれを全うするようにと勧めています。それは彼らが主イエス・キリストの恵みを知り、その贖いによって、豊かに富む者、御国を受け継ぐ者とされていたからです。