パウロは次に、コリント教会にあったもう一つのとても重要な問題について語ります。それは教会の中に、死者の復活を否定する人たちがいたのです。確かに、エルサレムを中心に活動していたサドカイ人はとても「この世的」で復活を信じていませんでした。彼らは社会における特権階級で現状を維持したいと願っていたのです。
またギリシャ世界においては、霊は善、肉は悪と考え、死は肉体の牢獄からの解放だという考えがありましたから、基本的に死者の復活は望ましいことだとは考えられていませんでした。
しかし、主イエスの福音にとって、キリストの十字架と復活は、まさにその核心でした。主イエスの十字架の死が私たちのためであったこと、そして主イエスがよみがえられたことは否定しようのない事実です。ここから離れてしまったらもはや福音ではありません。この福音を信じる人は救われるのです。